大高郁子コレクション

 文藝春秋の新刊 2010・9 Twilight@三条大橋  ©大高郁子

京都の地理を知りませんので、こちら三条大橋から眺める夕暮れなのか、川にかかるシルエットの橋が三条大橋なのか分からない。日の暮れた空に残る残照を浴びた低い雲にちょっと不安げな夕日が反射している。重層的に夜空の色が描かれているんだが、それって…

 文藝春秋の新刊 2010・8 「古書市@糺の森」  ©大高郁子

糺の森といわれても、京都の地名はよくわかりませんが、半月前に読み終えた森見登美彦「有頂天家族」の主人公狸一家が住むのが糺ノ森と記してあった。下鴨一族とか夷川一族とかいろいろ京都の地名が出てきていてもよくわからない。YouTubeに糺の森古…

 文藝春秋の新刊 2010・7 「実山椒」  ©大高郁子

いやあ、芳香が立ち上ってきそう、チリメン山椒なんか朝ごはんのおかずに最高ですよね。我が家の近所にも山椒の木が最近まであって、木の芽をちょっとドロボウしに行ったこともあったけど、近年失せてしまってそれっきり。ときどき佃煮でいただく程度であり…

 文藝春秋の新刊 2010・6 「水無月」  ©大高郁子

水無月、今年も頂きました。それも北海道で。昨年今年と帯広「六花亭」に勤める姪のところに遊びに行き、今月のお菓子というこちらを出してもらいました。ういろう地に甘納豆を乗っけるそうで、ああ、レシピがあった。 http://allabout.co.jp/gs/wagashi/clo…

 文藝春秋の新刊 2010・5 「新茶の季節」  ©大高郁子

京都の一保堂茶舗正面からの風景です。こんな天候不順でも新茶は発売されています。樹木は気温にあまり振り回されないのかも。 http://www.ippodo-tea.co.jp/画面は五月晴れの青空で紫外線の強そうな彩度がまぶしい。薫風とはちょっと違う昨今の天候に戸惑っ…

 文藝春秋の新刊 2010・4 「春のボタン」 ©+大高郁子

こんなランダムな画面がわたしはとても好きだし大高先生も好きみたいでときどき提出してくれ嬉しい。つい興に乗って個々のいちいちをじっと見てしまったりすると、なんだかだんだんいろいろ考えるのがおっくうになりぐっと視野が狭くなってほんの小さな眩暈…

 文藝春秋の新刊 2010・3 「上巳の節句」 ©大高郁子

3月3日のひな祭りを上巳の節句というそうです。 http://iroha-japan.net/iroha/A03_goseku/02_joshi.htmlわが家とお内裏様、お雛様の左右が違うな…画像検索したらどっちでもよさそうだ。笑顔がすてきですよ。 文藝春秋新刊案内4月は《こちら》にあります…

 文藝春秋の新刊 2010・2 「五色豆」©大高郁子

今月の新刊案内リーフレットがあまりにおいしそうで、こういうことってなかなかないのですが、五色豆を買ってきました。でも実はそう美味しいものじゃないんだよな…って中学生頃の記憶で書いちゃった。 修学旅行に京都奈良に行ったわたしたち中学生は修学旅…

文藝春秋の新刊リーフレット 2009年の12枚

なくなってしまった11月の黒猫、いまのところどこからも出てきはしない。どうなってるのかな。仕方なく新刊をもう一冊購入する破目になってしまった。 1月 五色反物 2月 ウイーンのショコラ 3月 凪 4月 アーモンド 5月 あたらしい日記 6月 季節のも…

文藝春秋の新刊 2010・1 「寺田屋」  ©大高郁子

ここに描かれている建物は、龍馬が襲われた当時の建物ではなく刀疵の跡なども、まあ、そういうものだそう。詳しくはウィキペディアでどうぞ。わたしも知らなかったことです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E7%94%B0%E5%B1%8B%E4%BA%8B%E4%BB%B6と…

文藝春秋の新刊 2009・11 「チリの黒猫」  ©大高郁子

ガトー・ネグロは知りません、飲んだことありません。Amazonで探してみたらスパークリングで1500円とかでそれくらいだと失敗しても「まあ、仕方ないか…」で済むというか。貧乏性で嫌になっちゃうけど。ネグロってでもスペインのスパークリングでもなかっ…

文藝春秋の新刊 2009・9 「友を待つ」 ©大高郁子

大高郁子の「暮らしの風」表紙はラスト3葉のみの蒐集で終わってしまった。残念なことですがいまさら振り返って手に入れるのは難しいだろうな。先日どこかの誰かのブログで、新潮文庫Yonda?CLUBのパンダドールを入手するのにオークションを利用し…

文藝春秋の新刊 2009・7 「バルセロナのキャンディ」 ©大高郁子

浦島ではなく、こちらは金太郎飴ですね。世界中に金太郎飴はあるんでしょう。多分飴の作り方も世界共通だろうが、手仕事というのか腕力膂力にすぐれないと飴屋はお金にならない。飴と同じでお菓子つくりとなるとパイ生地を練るパティシエも腕の力と持続力が…

朝日新聞 暮らしの風 2009 8

太郎を乗せたアオウミガメが、ケルプの森を遊弋する。つまりは太郎は西海岸で時を忘れるほどの“幸福の絶頂”を味わったのね。海中はあざやかさ濃厚なのだが冷えて寂しい、生命に囲まれているというのに沈殿とか澱とか、そんな言葉の似合う死の世界なのだね。…

 文藝春秋の新刊 2009・5 「あたらしい手帳」 ©大高郁子

わたしも買ったよ、あたらしい職場ノートイラストみたいに止めバンドがついてる、研修3日で大学ノート1冊分に殴り書き走り書きの実地レポを定着さす作業はいまだ途上、自分の書いた文字が読めぬのは情けなく辛いぜ。とはいえ大高郁子、5月のリーフレット…

 2008年版 文藝春秋新刊案内

1月・2月・3月 1月 宝船 2月 ブリキのライダー 3月 道後にて 4月・5月・6月 4月 サインペン 5月 新しい靴 6月 ペルーの置物 7月・8月・9月 7月 グミを摘む 8月 昼寝 9月 バトラーズ・ウォーフ 10月・11月・12月 10月 本を買ったら…

 文藝春秋の新刊 2009・1 「五色反物」 ©大高郁子

googleですとかで「五色反物」のなんとかを検索できない、画像のひとつもない、フィルター除けた「百度」でも(もちろん)画像は出てきません。「五色反物」って何なのか疑問のまま。「赤べこ」みたいな張り子の置物にみえるのだけれど、でもホルスタインだ…

 文藝春秋の新刊 1998・8 「帰省」 ©大高郁子

物語が立ち上がりそうです。白のワンピースがなまめかしいのか清冽なのか、白い帽子はでもとぼけた愛らしさをかんじます。配色とデッサンの遠近法がわたしをこんなになごませる─んだが、こういう作品なぞでは作者は満足しなかったんだろうなあ。 十年一昔、…

文藝春秋の新刊 1998・9 「雲」 ©大高郁子

タラコ色の空にタラコの形の雲がいっぱいに流れ、ああ、これは秋のイワシ雲だとしみじみとする。ちょうどいまの季節とだぶってますね。とーとつに遠近感、高低差を無視した遠くの市街地がゆえもなくわたしをしみじみさせる。雲ひとつで秋を知らせる日本の四…

 文藝春秋の新刊 1998・9 「雲」 ©大高郁子

秋の雲ですね、たしかに秋の空、天高く雲が美しいです。朝焼け時刻はどんどん遅くなってきてます。時々わたしも出がけにスモールランプつけるようになってきました。だんだん朝起きるのが辛くなってきます。 文春新書がこの年10月に刊行開始だとか。けっこ…

 文藝春秋の新刊 1998・10 「窓」 ©大高郁子

とてもきれいにまとまって描かれている。大高郁子の可能性のもうひとつの典型だ。この画の中に物語はないのだが、物語をつくりあげようと企てるけっこう狡猾な画家が美しくいて、わたしはわりと簡単に騙され続け、なにか物語りめいたものを勝手に増幅させ驚…

 文藝春秋の新刊 2008・8 「昼寝」  ©大高郁子

ホクロがあります、ホクロねこなのだが、こりゃちっちゃいぞ威圧感ないぞ。ネコの形の箸置きみたいだ。大高先生、こんなオブジェ作ってみては如何? 文藝春秋新刊案内08年7月は《こちら》にあります

 文藝春秋の新刊 1998・11 「石蕗(つわぶき)」  ©大高郁子

ようやく98年版をご紹介できます…なんていっても、12月のリーフレットは手許にありません。ああ、もうこの先入手する術はないのだろうな。文庫チラシを紹介しつつ幾度も記したのだが「誰かわたしより先達の同好の士はおりませんか、余ってるコレクション…

 文藝春秋の新刊 2008・7 「グミを摘む」  ©大高郁子

茱萸という漢字、うちのIMEにはなかったのでさっそく登録です。持ち主が無学だしまる子のおやじ程度のナアナア人間だったりで、5年以上使ったパソコンなのに辞書登録した単語は2000もいかない。ま、充分用足りてますんで。南木佳士の文庫本の感想文…

 文藝春秋の新刊 2008・6 「ペルーの置物」 ©大高郁子

こんな灰色、最近あったような。ま、いいでしょうか。「コチャバンバ行き」という短編小説を読んだのは30年以上昔か、ふわりとした短編だったがわりと社会現象みたいになった覚えが、安楽死とかいう言葉は当時なかっただろうか。ついでに南米つながり、ペ…

 文藝春秋の新刊 1999・2 「オルセーのカフェ」 ©大高郁子案内

オルセー美術館名物の大時計です。Wikiに写真が載ってるけど、でも大時計、ガラスに囲まれていてこんな鉄錆色の周囲に時計はないのだがなあ。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%BC%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8ということはこ…

 文藝春秋の新刊 1999・3 「春の日」  ©大高郁子

春というのにときめかぬ落ち着き。でもやっぱり花は美しく咲き人は肌寒さをおして街へ出る。そうだよね、明るさ暖かさ騒々しさが街や人を包むのはもうすこし地熱が上がってからかな、なんて感じさす背景のシックな釉薬色が目に優しい。

 文藝春秋の新刊 1999・4 「人びと」  ©大高郁子

画風は現在とだいぶ違います、作家の視線。20世紀の彼女はあれだね、概念としての孤独やディスコミュニケーション・ディタッチメントを描こうとしてあがいていた。そうみるなら翌月99年5月の「何処へ」も理解できる。つまりはあれだ、マグリットの「大…

 文藝春秋の新刊 1999・5 「何処へ」 ©大高郁子

いいでしょ、ここには甘かったり辛かったり苦かったり熱かったりいくつもドラマが詰まってる。2年ほど前に、この美しいイラストへ散文詩を捧げたんだが、どこかへ散逸しちゃって悲しいです。きっと素晴らしい作品のはずですが、ここで発表できず残念です。…

 文藝春秋の新刊 2008・5 「新しい靴」 ©大高郁子

ま、ふつうは井上荒野ですかな。とはいえ山野内正慶氏は官能小説家、それも私小説というのかみずからのスキャンダルを小説にするタイプのようです。というと井上光晴ではなさそうだし、でもあちらの方も「全身小説家」でもあるわけなのでモデルじゃないと決…