文藝春秋の新刊案内 2022 3 春の堤
昨日、ジュンク堂へ行き今年3月に刊行されチラシが挟まる単行本を探し歩く。一応の目安として武田綾乃「世界が青くなったら」を見たい、良さそうなら買っちゃおうという心づもりだったが、最初から頓挫。武田綾乃の単行本既刊はそこそこ並ぶが、文藝春秋刊行は、見つからず。
上橋菜穂子は上下2巻「香君」読めそうにない、横尾忠則の定家4千円越え小説「原郷の森」見たかった(見るだけ)が見つけられず。
あと困るの。つづ井というう人の本、プチ鹿島という人の本、探しだせず。まあも少し書店巡りしてもよかったが、カーッとしてしまい林真理子のエッセイ「カムカムマリコ」を購入。もちろん大昔から知ってる作家だが、再開さすにふさわしい作品か不明って、勝手に休止したくせに、買った本に文句つけてどんなブログだ。
文藝春秋 2月の新刊 寺地はるな タイムマシンに乗れないぼくたち
先日、新刊案内を求めにジュンク堂へ行き、遭遇した短編集。文芸書の棚、ずらりと著者の本が並んでいたのに、すんません未知の作者でした。
いちばん最後の短編「対岸の叔父」が、短編集中で一番の新作のようだが、なんだか駄作だ。引っ掛かったのは「嫁さんのお父さんの弟」だと嫁さんにとっては「伯父さん」になるんじゃないかという疑問。引っ掛かったけどまあストーリーが追えたのでいいか。「対岸の…」それ以前の短編と比べて、説明過多でまた登場人物も多い。まさかいとこ(?)まで登場するとはね。
その前に並ぶ短編も、読みやすい、ストーリーが分かりやすい、登場人物に共感できると、中間娯楽小説として出来は悪くないけど「わあ凄い小説読んじゃった!」という風な驚き感動までいかずで、文学のデーモンとか闇とかを感じさせてほしかった。帯の惹句が「一人ぼっちのつもりだった。だけど、そうじゃなかった」となっていて、分かるんだが惹句と反対の作品も読みたい。
「口笛」という短編、最初は毛嫌いしていた中年女性が、地域猫の世話をしていたことを知り、自分の中で許すみたいな作品、こういうのでいいんだぜ感がいっぱいで(短編だから仕方ないが)少し興醒めか。まあでも人生はそういう具合に展開してほしいのです、その辺の自分の思いが、情けないか、いやいやそこは中高年であるわたしのよいところじゃないかしら。
文藝春秋の新刊案内 2022 2
「こころの声」という兄弟ブログに昨日一昨日と経緯を記し、でもきっと高齢になったせいで、今までできていたことが億劫に不如意になってしまったのだろう。
再開させましょ。「2月の新刊案内をイラストレーター大高郁子がTwitterで紹介してます」と紹介し、その後ながい中段でしたが、そちら2月のリーフレットを貼ります。
東京下砂だったっかにお住いのスミチさんを写生した作品と思います。大高先生のTwitter見た時感じた座布団の平面感はリアルでも感じます。遠近感がちょっと間抜けっぽいか。でも配色など作者らしくなさが、よい方向に出ていて落ち着いた作品に仕上がっていると思う。
今月来月くらいでなんとか置きっぱなしにしていた2月号から8月号まで、順に紹介します。昨日購入した書籍は寺地はるな著「タイムマシンに乗れないぼくたち」。
作者の名を昨日、初めて知りました。ジュンク堂の棚には彼女の著書が10冊ほど並んでいて、そこそこのスマッシュヒッターなのだろう。なんだか最近、新聞下面の広告欄でも初めて名を知る著者がとても多くて、それも読書が億劫になった一因。
短編集の最初「コードネームは保留」をまず読んでみての感想。悪くはないが一人称説明過多の文章は読むのにくたびれる。例えちゃわるいが自分の文章読まされてるみたいな気分。
小説家としてたどり着いた文体なのか過渡期なのか、でも少し若い人には受けるのか。残りの短編読んでみても一度考えてみます。
2月になりました
文春新刊案内リーフレット表紙イラストを描く大高郁子さん。彼女のtwitterで2月の表紙イラストを紹介していたので、画像を拝借。
twitterでしか女史の日常を知りえぬのだが、ご家族にご不幸があり自宅である東京とご実家の京都とを忙しく駆け巡っているよう。最近では飼い猫スミチの画像が多く、たぶん諸々が落ち着いてきたのでしょう。2月の新刊はこれから発売です。
えーと、こうして眺めてちっとも嬉しくないぞ。伊藤比呂美と町田康の対談?4つの文学問答と記してある。2名とも興味なくはない、けど彼らの文学談義か…。あと曽野綾子の新刊短編集みたいだけど、90歳だしね、庄野潤三は晩年まで創作意欲は旺盛だったが、いかんせん内容がじいさまの綴り方程度で、呆れた思い出があるし、90歳の曽野綾子ねえ…。興味があるのは「おもちゃ」という河井案里ルポルタージュか、ただしわたし買収関連のニュースが起こるまで気付かず、だからもう一つ驚きとかなくて。
まあいいです、書店にいくのが楽しみです。リーフレット手に入れたらこちらで紹介しますね。
文藝春秋の新刊案内 2021年1月ー12月
文藝春秋の新刊 2022 1「寅の年」 by大高郁子
残念、2021年リーフレット通年での紹介は年明けのできるだけ早くに行います。お正月で今年の干支の張り子の虎が画材です。タイトルが不親切で、どこぞの郷土玩具であるとかの情報は得られず。虎の顔はどこぞの野球選手(阪神ではなさそう)みたいでネコ科生物っぽくは全然ない。ネコを描く名人である大高先生なのでリアルな虎の絵も見たかった。
以前にも年初めの1葉に干支を幾つかモデルにしている大高先生、並べて紹介はしません、12葉揃ったら並べよう。1997年から続き干支を二回りしている、今年7月で25周年だ、四半世紀というめでたい単語でお祝いしたいものです。
購入したのは、吉田修一「ミス・サンシャイン」。わたしは吉田修一のよき読者ではない。新聞小説読了したとか、ああこちらも文藝春秋連載だったね。読みやすいワクワク読んだねと幾度も感じたが、グサリと突き刺さらず肩が重くならず腰が抜けることもなくだった。とはいえ期待はある、「僕が恋したのは美しい80代の女性でした」と腰巻で驚かされ、吉永小百合が一言寄せていて、さあ期待値は上がるね。