わたしもなじんでおりません

 

群ようこ著 スマホになじんでおりません 文藝春秋

もちろんノウハウ本でまったくなくて、でもそのへんはもう少し工夫すべきだった。日本中、多くの困っている使いこなせずにいる中高年→いや若い人でも多くいるわけで、この本を読んだせいで、いくつか「知らなかったがこれは便利」「このアプリ入れてみたい」と、興味がわく紹介などいれられたのでは。
フリックが面倒で、入力慣れるまで大変だったと記してあり、それは初心者のすべてが大変で、でも数カ月こなせば自然にでき、わたしなんぞ慣れるまでは、アイフォンでキーボードを出しそっちを使った。もうみなさん悪戦苦闘はしたけれど、そのうちフリック当たり前となったのだろう。
著者は「PC中心で、スマホは持ち歩いたりしない」暮らし、仕事ぶりだそうで、それだったら「スマホになじまなくてもいいのでは」とレスしてあげたい。もちろん、月に1万円弱が基本料金のスマホです、読み終えての感想だがスマホになじみたいけど、困っている人の奮戦記を読みたかった。
猫の病気でタクシーを呼ぶために、著者はスマホを購入したわけで、その作業にスマホは貢献したはず。ある意味それ以外は余分の使い勝手なわけで「スマホになじむ」必要はなく、検索とか他の人から教えてもらうとかで充分。そう考えて一冊を作ったなら、なじんでおらないもっと多くの人に届いたのではないか。残念です。