文春文庫10月刊 加納朋子 少年少女飛行倶楽部

少年少女飛行倶楽部 (文春文庫)

少年少女飛行倶楽部 (文春文庫)

ライトノベルという一群が一定の勢力を保ち続けているのでジュブナイルというジャンルに読者はつかない…おやじおばさんばりが読者とか…不幸をどう是正できるのか。たぶんライトノベルの害毒は計り知れないもののはずで、だからおじさんとしては“普通の一般人向けの小説を書ける人”を信頼しなさいというべきなのだが、たぶんラノベの毒の痺れ具合をわからなければ対話不能なのは、もちろんそういうものだと理解してます。
処女作「ななつのこ」でもハートウォーミングというのか、ネガティブを丁寧にでも歯を食いしばり消してゆきふわり尻もちつかせるストーリーテリング見せてくれた著者です、すてきなハッピーエンドが待っていることを知り読み進めましたが、ホント中学生とかにこの書物が届く─流通する道がほしい。逆にいえばライトノベル方面がジュブナイルにもうちょっと歩み寄ってほしい気がする。
斎藤部長とか、キャラ立ちすぎとか最初は思ったが、実は忘れていただけだった、わたしの中学高校時代にも人格障害すれすれに危険だけれどキレるというかシャープな同級生は確かに存在した。そんなことを思い出しもした読書体験でした。