文藝春秋10年2月刊 水木悦子 赤塚りえ子 手塚るみ子 企画構成 近藤康太郎 三田格ゲゲゲの娘、レレレノ娘、らららの娘

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

残念ながら期待値が大きかった分、読後に喜びはとても少ない。3人の履歴をみるとそれぞれ父親の仕事と関連を持っていて、だからこの本すべてはパブリシティなのだね。じゃあわたしはいったい何を期待していたのかというと、漫画家なんてポンチ画描きじゃねえかというような部分を家族なら如実に感じていたはずだし、だからその辺が臭うような、漫画雑誌の安っぽい紙質に象徴されるような貧乏くささを垣間見たかったのだね。
売れっ子時代の多忙さ、その反動での貧乏時代などもちろん語られているのだけれど、そこに生活臭や荒みがほとんどないんだな。まあ「娘の語る父」というのはわりとつまらないものだな。
赤塚不二夫の女性遍歴みたいな部分を娘が語っていて、でもその部分もとても類型的、「読ませたい」部分じゃないことがありあり。17歳だった娘が21歳の父の愛人と海外旅行なんてまあすてきなシチュエーションなんだが「夜に寂しくなって…」なんてそんなの嘘だろと突っ込まずにはいられない。

…前略…テーマ別に再構成されているので、読者の皆さんにはわかりづらいかと思いますが、2回に分けて行われた座談会に、わたしはまったく違う気持ちで臨んでいます。…後略…
 あとがき 赤塚りえ子

赤塚りえ子がフライデーでヌードになったの憶えてます。父といっしょに写っているのもあったな、何だったんだろう、あれ。