文藝春秋の新刊 1999・12 「おはなし」 ©大高郁子


いつまでたってもスピードに乗れない大高郁子作品の紹介ではありますが、それでもようやく1900年代に遡りました。97年8月のチラシからですので2年半分、欠落もあることですし、3ヶ月以内で紹介し終えるでしょう。

窓の外は雪、光度の外れは闇という明るさ、暖かさを強調したコントラストの暖色に母と子の穏やかな時間が流れているという、まあ、とてもすてきな作品です。テーブルや床の2次元っぽいアンバランスさがやんわり絵の奥行きを深め、不思議な落ち着きを保たせている。