文藝春秋の新刊 2011・6 「水牛ボタン」 ©;大高郁子
向田邦子が「自分には決してできない仕事」としてボタン屋さんをエッセイ中で挙げていたっけ。細かな商品見本を棚全体に配置していて、そのボックス一つずつが全部違う値段で違う卸元で違う用途で、その棚が何かでひっくり返れば、違う値段で違う卸元で違う用途のボタン一つ一つを元の箱に戻す脱力の作業が待っているとかどうとか。わたしもこまごました物の片付けなどできない人なのでたいそう同意したものです。
そんな向田邦子のエッセイを特定しようと、ググってみたがどうにもヒットしないな。週刊文春に連載された名物エッセイの各回、さわりというか梗概が記されたページは、あってもいいのに…。ファンの方もけっこう大勢おられたようだしね。
データベースでそういうのがないのなら、作ってみてもよさそうだが、わたしは彼女のテレビ・ラジオドラマなどのほうほとんど知らない人だし、偏頗なものしかできないか。
「父の詫び状」全タイトルがWikiにありました。URLも貼っておきますがタイトルだけ並べてみてばそれぞれ思いだすものがないわけではない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%88%B6%E3%81%AE%E8%A9%AB%E3%81%B3%E7%8A%B6
- 父の詫び状
- 身体髪膚
- 隣りの神様
- 記念写真
- お辞儀
- 子供たちの夜
- ストライキ
- 細長い海
- ごはん
- お軽寛平
- あだ桜
- 車中の皆様
- ねずみ花火
- チーコとグランデ
- 海苔巻の端っこ
- 学生アイス
- 魚の目は泪
- 隣りの匂い
- 兎と亀
- お八つの時間
- わが拾遺集
- 昔カレー
- 鼻筋紳士録
- 薩摩揚
- 卵とわたし
ぜんぜん思い出さないものもあります。「ストライキ」とか「隣の匂い」「わが拾遺集」ってわかんないな、拾遺集ってでもあれだったか、卒業式の時の写真で落ちてるお札に目が行ってるとか…拾遺がそちらの意味ならそんなだったかも。
あっ、Amazonで各エッセイのタイトルが分かることを発見。
http://www.amazon.co.jp/dp/4167277050/ref=rdr_ext_sb_ti_sims_1#_
へえっ!「クリックなか見検索」で目次と最初のエッセイまでみえた。凄いな!とはいえ、ボタン屋さんのエッセイみつけても手に入れねばならぬほどの渇望感もないかな。ま、そういう機能だけで充分ですが、いやはや、これじゃ市中の中小書店が衰退するわけですよね。