5 2011 新刊案内 東京創元社


MYSTERY通信(海外)
ヘイヤー『紳士と月夜の晒し台』は、ヒストリカル・ロマンスの祖として名高い著者による、ドロシー・セイヤーズ絶賛の傑作本格ミステリ。フランクリン『ロザムンドの死の迷宮』は、CWA賞に輝いた傑作『エルサレムから来た悪魔』に続く中世歴史ミステリ第2作。キングズバリー『首なし騎士と五月祭』は、おなじみペニーフット・ホテル第4弾となります。風変わりだけれど魅力的な物語がお好きなあなたには、ピアニストの幽霊と音大生たちが活躍するキアンプール『この世の涯てまで、よろしく』は絶対おすすめ。

MYSTERY通信(国内)
『刑事失格』に続く『Jの少女たち』は、著者のライフワーク・シリーズ第2弾。太田忠司初期の傑作とされる本作は、ミステリ・ハードボイルド好き必読の1冊。演芸好きにも一目置かれる、愛川晶の本格落語ミステリシリーズ第2弾は、家族の絆に深く胸を打たれる3編を収録した『芝浜謎噺』。期待の若手ミステリ作家・似鳥鶏が贈る『まもなく電車が出現します』は人気シリーズ最新、短編集。美術部領地と思しき、開かずの間の領有権をめぐる対立の最中に突如起きた奇妙な事件を描いた表題作など5編収録。

FANTASY通信
4月末の刊行ながら絶対に注目の作品。東京創元社初の新人国内作家による、本格的なファンタジー『夜の写本師』。魔法ならぬ魔法をあやつる〈夜の写本師〉カリュドウと、女を殺して魔法を奪う大魔道師の宿命の対決を描く傑作です。5月の新刊は邪神ツァトッグア信仰が栄える暗黒大陸ヒュペルボレオスの物語『ヒュペルボレオス極北神怪譚』、クトゥルー好きも、幻想文学好きも必読です。ブックランドはアイルランド音楽と神話がほのぼの息づく『時間のない国で』シリーズ3巻目。驚天動地のラストにも大注目!

ドロシー・セイヤーズ絶賛といわれてもなあ、それが宣伝文句になるかどうか…ってミステリファンを買いかぶりすぎてませんか?