文藝春秋の新刊 1999・12 「おはなし」 ©大高郁子
いつまでたってもスピードに乗れない大高郁子作品の紹介ではありますが、それでもようやく1900年代に遡りました。97年8月のチラシからですので2年半分、欠落もあることですし、3ヶ月以内で紹介し終えるでしょう。
窓の外は雪、光度の外れは闇という明るさ、暖かさを強調したコントラストの暖色に母と子の穏やかな時間が流れているという、まあ、とてもすてきな作品です。テーブルや床の2次元っぽいアンバランスさがやんわり絵の奥行きを深め、不思議な落ち着きを保たせている。
角川文庫 2008年3月チラシの紹介
発見。角川文庫 今月の新刊 読めば発見がある 白の背景色に手書きの双葉。真ん中にディスくん | |
---|---|
森見登美彦 | 四畳半神話体系 |
赤川次郎 | 野獣と花嫁 |
馳星周 | 虚の王 |
西原理恵子 | できるかなV3 |
ゲッツ板谷 | 許してガリレオ! |
大槻ケンヂ | ステーシーズ |
森村誠一 | 殺人の花客 |
藤田宜永 | セカンドライフ |
阿刀田高 | こころ残り |
灰谷健次郎 | 子どもへの恋文 |
橋部敦子 | 僕の歩く道 |
宮藤完九郎 | ボクはワインが飲めない |
神永学 | 心霊探偵八雲 1 |
iのあるメール大賞 編 | 54通の愛のメール |
木村公一 | 裏方 プロ野球職人伝説 |
日本語力向上会議 | 知らないとゼッタイ恥をかく 敬語のマナー |
松岡圭祐 | 千里眼 シンガポール・フライヤー 上・下 |
マックス・アラン・コリンズ 山本やよい=訳 | ボーンズ 深く葬られし者 |
フレデリック・フォーサイス 篠原慎=訳 | アヴェンジャー 上・下 |
角川ソフィア文庫 | |
神崎宣武 | しきたりの日本文化 |
観世寿夫 | 心より心に伝ふる花 |
「発見。ちょっくらぶ」のちょっくらポイントで「ディスくん」オリジナルグッズをもらおう 角川文庫60周年記念企画 続々スタート 浅田次郎 霧笛荘夜話 60周年企画作家編集長フェアスタート 映画案内 「黒い家」 |
角川文庫チラシ08年2月はこちらにあります
中公文庫 2008年3月チラシの紹介
中公文庫 新刊案内 2008 3 阿川佐和子 空耳アワワ | |
---|---|
加野厚志 | 玄庵検死帖 |
明野照葉 | 聖域 調査員 森山環 |
結城昌治 | 暗い落日 |
井上祐美子 | 桃夭記 |
笹沢左保 | 木枯し紋次郎 中仙道を往く 三 大井〜今須 |
塩野米松 | 失われた手仕事の思想 |
青柳いづみこ | ドビュッシー 想念のエクトプラズム |
森銑三 小出昌洋=編 | 風俗往来 |
南淵明宏 | 心臓外科医の挑戦状 |
嶋中労 | コーヒーに憑かれた男たち |
ジョエル・ロブション 伊藤文=訳/E・ド・ムルヴィル=インタビュー構成 | ロブション自伝 |
コミック文庫 | |
池田理代子 構成脚本 宮本えりか 画 三島由紀夫 原作 | 春の雪 |
世界の歴史 文庫版 | |
礪波譲 武田幸男 | 隋唐帝国と古代朝鮮 |
4月の新刊 堂場瞬一 刑事鳴沢了シリーズ アニメーション映画化「スカイ・クロウ」 |
中公文庫チラシ08年2月はこちらにあります
中公文庫08年2月刊 粕谷知世 ひなのころ
- 作者: 粕谷知世
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/02
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
昨月、戸梶圭太の新刊文庫「宇宙で一番優しい惑星」ではなくこちらを購入した。なんという失敗であったことか。おもちゃのチャチャチャみたいで、深夜になると人形たちに生命が宿り少女と魂の交換をするというファンタジーではどうしていけなかったのか、いまだにわたしには理解できない。
ドラマ好きというより、TVドラマが好きな著者がゲンナリするほど臭いドラマを詰め込んできて辟易。もちろん子供のころに友人を交通事故で亡くしたという人物の心など一般論としても分からないわたしだから「こりゃないぜ」と憤慨してみても、水掛け論にしかならない。まあ、11歳の主人公にはこりゃ濃すぎる体験だし、だから咀嚼できないのは理解できるが、罪の意識の希薄さが「祭の夏」以降にもなさすぎる。つまりはなんというのか少女の記憶や意識から遠いものとして排除されてるみたいな描かれ方にもなっていない。
なんというのか、周囲の庇護に甘える少女がその柔らかな優しさに怒っている(罪を償いたいのではなく自分を成長させろというような)みたいにしか読めない。
ま、だからすこしTVドラマに無理があったってことでしょう。怒ってばかりのおばあさんとか父母も不和だし弟も不機嫌だし、逆にいうとそういう部分はテレビドラマ的に解決させてほしかったところだ。
なんにしろ、子どもなんてぼんやり過ごしたようなほうが想像力なんぞを含む人間性や理性が豊かになるのでは、読み終えてそう思った。