5月の文庫新刊案内チラシ 急いで紹介

発見!角川文庫 2012 06

安吾捕物帳の続編がこの月出ていた。前月に気付いていたら購入したかな?ああいう落語みたいな構成で、ラストのワンパターンも好きだったけれど、まあ大昔に大変怠惰な時代がわたしにあって、まあでも本人はおろおろしていたんだけれど、気も静まらぬまま書物と映画を糧にかろうじて生きていました、安吾もいっぱい読んだっけ。
購入したのは篠田節子「美神解体」3月・5月と篠田節子の旧作がリバイバル。時代が追いついたので再発見みたいなのよね、センスある問題意識の持ち主である著者はずいぶんセールス的には損してますけど、まあそんなの関係ないやな、どんどん告発なり笑い飛ばしなり誉め殺しなりで危機や不安への警鐘をこれからもお願いいたします…って「美神解体」は整形医療への警鐘?ではないんだろうけどね。

角川ソフィア文庫 「学ぶ心」の応援団 5月の新刊
投げ込みチラシ 角川短歌・俳句ライブラリー案内


4月に購入したのが外間守善「私の沖縄戦旗 前田高地・六十年目の証言」で5月には購入しなかったけれど「東条英機と阿片の闇」。昭和史関係も攻めたいソフィア文庫なのかな。まあわりと俳句関連に手がのびる石丸だけれど、まだ句作までは進めず。5月購入金子兜太「俳句入門」読んでもいまだ飛びだせぬ。俳人阿部完市の言葉として「現瞬間の酩酊」なんてはしたないけどかっこいいことばが置かれていたりで、なかなか敵も簡単に「はいどうぞ」とはいってくれない。

2012 5 中公文庫 新刊案内

他の文庫でも高峰秀子の復刊とかやってましたね、名エッセイという括りかな。伊丹十三の復刊も昨年だかあった。うーん、そういう意味で復刊してほしい名エッセイとかあるかな、開高健とか吉行淳之介か、エッセイだか小説だかわかんなくなっちゃう色川武大もいいな…とか考えるけど結局復刊は買わないよななんて思っていたのに、6月は中公文庫、岡本綺堂「三浦老人昔話」を購入しちゃった、青空文庫にあったらちょっとガクッとなるかな。

早川書房の新刊案内 2012 5

表紙にマイケル・サンデル、読んだことない。コミュニタリアンの考える“善き社会”ってのはちょっと昔まで村社会だった日本に生きるわたしたちには、もう簡単に推測できてやっぱちょっとバカバカしいんだよね、ハーバードの白熱ナントカなんていわれてもただの詭弁合戦にしか見えなくて…でもそんな村社会の美徳は現代日本にほぼ通用しなくなっていて、そうなるとこんなふうに一から“ごみを分別するほうが結局はお得”とか“道にガムを捨てると結局は損”とかいちいちアメリカ式正義論で教育せんといかんのだろう。いや、ホント、それって早い方がいいんですよ。そういう意味では若者必読の書かもしれない。

今日も、あしたも。 講談社文庫の100冊

毎月の講談社文庫新刊には、まあ何かの括りで数冊にうすい折り込みチラシが入っている。6月新刊の酒井順子の文庫新刊に単行本新刊のチラシが挟まっていた。まあ本当はそういう瑣末な物件にまでこだわりたい文庫チラシ収集家なんだが、そうもしていられないので、講談社文庫とは縁が切れちゃった。こちら年に一度の再会ということ、寂しい。