8 2010 新刊案内 東京創元社


表紙はヘニング・マンケル「五番目の女」上巻表紙カバー 表紙裏は近刊予定

【MYSTERY通信(海外)】
『英雄たちの朝』『暗殺のハムレット』ときて、今月発売の『バッキンガムの光芒』で堂々の完結を迎えるウォルトンファージング〉3部作は、全読書人必読の傑作エンターテインメント。今月のイチ押しです。その他、ヴァランダー刑事もの第6弾となるマンケル『五番目の女』や、少女探偵ナンシー・ドルー第7弾のキーン『日記の手がかり』、セレブ夫妻とその友人たちがふたたび活躍する、デュマス『上手に人を殺すには』など、8月の海外ミステリは盛りだくさん。これらをお供に、暑い夏を乗り切りましょう。
【MYSTERY通信(国内)】
夏真っ盛りの8月の国内ミステリは、重厚なものからユーモアものまで盛りだくさん。エドガー・アラン・ポオへのオマージュ、笠井潔『群衆の悪魔上下』。菊地シリーズの掉尾を飾る、藤桂子『逆回りの時計』。第2回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む連作集、高井忍『漂流巌流島』。おなじみの悪漢3人組が国分寺からなんとパリへ! 浅暮三文『再びラストホープ』。ワールドカップの次はJリーグと、ほのぼのミステリ第2弾、井上尚登『幸せの萌黄色フラッグ』と計5作品。夏の読書のお供にいかがですか?
【FANTASY通信】
今月は名手マキリップの登場です。今回2部作2か月続けて刊行。舞台はロウ王国。伝説によればかつて〈白鳥のひな〉は、〈黄金の王〉〈盲目の女〉ら他の星座との戦いに勝ち、ロウ一族が王国を支配することになったとか。『女魔法使いと白鳥のひな』では、〈道の民〉の若者コールが沼地にとらわれた仲間を助けるために、謎めいた星座と取引をします。沼地の魔女として怖れられる、女王の末娘ニクスの助けを得て、コールは無事使命を果たせるか? マキリップならではの妖しく美しい世界をご堪能ください。