リーフレット「文藝春秋の新刊」2006年10月『京みやげ」©大高郁子

とてもおかしな前書きで、栗色がベースであるところの「本日の一葉」を紹介することになりました。『京に田舎あり」みたいで聖護院大根や壬生菜なんぞが描かれているわけではない。
ピーマンだろ、シイタケだろ、柿にナスにどういうわけだかバナナまで。錦小路で買えば何でも京都みやげさなんて大雑把な観光案内じゃないわけだろうが…。
一見、ミニチュアの飴かなって思ったのです。門前仲町で売られているお寿司の飴みたいなやつね。でも、それにしちゃバナナの黒ずみがりあるだしなあ─。
というわけで、まったく降参のまま、先達山口瞳の威を借り、京都のバナナは美味い…と、イラストの擁護にまわった次第です。イラストレーター大高郁子のホームページは以下に。

http://nd-works.com/a-base.html

※─06.12.20追記。ピーマンだのシイタケだのバナナだのは清水焼でお土産ショップで売っているんだそうですと、作者から教えてもらう。つまりはまあ、門前仲町のフェイク飴とおんなじだ。大きさがどうなのかは清水寺までいってみないとわかんないだろうが、たぶんミニチュアなんだと思うよ。原寸大のシイタケやピーマンの陶器なんて不気味なだけだもんね。