文藝春秋の新刊 2011・3 「宵の桜」 ©大高郁子

千鳥ヶ淵の桜のようだ。今が満開か、視点の裏側には九段会館。現在進行形の震災・放射能汚染(3.11ショック)のあとでわたしたちが花見する目に映る景色も違っているのかな。
阪神淡路、地下鉄サリン、9.11…穏やかだった時の流れに打ちこまれた楔が痛すぎ、わたしの視界から彩度がまた少し失われた。いま満開を誇る皇居の木々に嫉妬でもするしかないのか。
作者の大高郁子先生は、地震の際には教鞭をとられる大学の卒業旅行で欧州旅行中だった。

パリ滞在中、東北関東大震災のニュースを知りました。現地でもトップニュースで、連日ホテルでニュースに釘付けになり、街のあちこちで現地の人たちの会話に「Tsunami」の言葉を聞き、買い物をしたお店では「どこから来たの?日本?がんばってね。」と声をかけられました。帰国して1週間。その間、2期生の卒業式があり、少しずつ日常に戻りながらも、まだ尚「そのときに日本にいなかった」という「浦島太郎」状態を引きずっています。
 ホームページ“Wooden Garden”中 memo3月25日記事より─フッターからHPに行けます

自宅に地震から2週間後に帰ってみたら書架が倒れていたそうです。それだけですんでよかったですね。

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