1 2011 新刊案内 東京創元社


表紙:新刊カバー D・M・ディヴァイン「五番目のコード」
表紙裏 年末恒例◎ミステリベストテン ランクイン

ミステリベストの紹介はなくていいですよね。わたし昨年暮れに早川「ミステリが読みたい!」購入したんですが、なんだか読んでもちっともときめかなかった。20年前には「このミス」ベスト10読破するぞ!なんて思ったりもしたんだけどな。
【MYSTERY通信(海外)】
1月は、ふたりの作家のデビュー作をご紹介します。ホワイト『ディーン牧師の事件簿』は、生粋のミステリマニアが書いた本格ミステリ連作集。6件の不可能犯罪と対決する、素人探偵ディーン先生の名推理をお楽しみあれ。かたや、大型新人ウルフの長編『死を騙る男』は、小さな町で発生した連続殺人に女性警察署長が果敢に挑む、迫真の警察小説です。〈修道女フィデルマ〉シリーズの第一長編、トレメイン『死をもちて赦されん』と、著者の最高傑作とも称されるディヴァイン『五番目のコード』もお忘れなく。
【MYSTERY通信(国内)】
本年は身近なところでもキナ臭い騒ぎがありました。われわれは、平和を維持し、面白いミステリを求める国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思います。2011年の幕開けは『雲上都市の大冒険』と『女王国の城』。前者は鉱山の地下牢に端を発する奇々怪々の難事件を個性派探偵ふたりが追う展開、後者は推理小説研究会のメンバーが連絡手段を奪われた軟禁状況下で真相究明に努めます。作品に織り込まれたトリックに酔い、膝を打つ快感を味わってください。来年もどうぞよろしく。年末年始をゆっくりお過ごしください。
【国内単行本通信】
年明け早々はバラエティ豊かなラインナップ。まずは、恒例となった桜庭一樹読書日記パート4、『本に埋もれて暮らしたい』をどうぞ。続いて、1950年代欧米クラシック界の黄金時代を体験した著者・植村攻の貴重な証言を綴った、ファン必読の書『新版 巨匠たちの音、巨匠たちの姿』。小説では、北関東の外国人向けアパートの大家になった青年の奮闘記を、優しいまなざしで吉永南央が描く、連作集『アンジャーネ』をお届けします。本年も注目作、話題作を続々予定しています、どうぞよろしくお願いいたします。
購入したのはバラード「千年紀の民」。なんだか「クラッシュ」よりくだけて読みやすいし、社会派みたいな問題提起で不思議な感じ。「クラッシュ」が突出なんだね。ま、でもこれが遺作でもないそうで早く翻訳しなさい。