創元推理・SF文庫 2008年10月チラシの紹介

ちょっと呆れた東京創元社今月の新刊ラインアップでしたが、先月のチラシ中「近刊」では「啄木探偵處」って書名。石川啄木が探偵っていわれてもピンとこないがそれでも、他に食指が動かねばなって思っていたのに、ついに今月刊行されなかった。なら仕方ない、単行本はどうかと思うと笠井潔の「探偵小説論 3」だ。参るぜ、参ってもいられない(逃げるな!)で、じゃあ桜庭一樹読書日記でどうだとようやく探し当てたら、9月の刊行でやんの、チラシが違うぜ。笠井潔はつらいなあと日和に日和って魔法使い小説購入です。表紙が泣けそう。

東京創元社 新刊案内 2008 10

第18回鮎川哲也賞受賞作 七つの海を照らす星
創元推理文庫新刊
ジェイニー・ボライゾー 安野玲=訳
待ちに待った個展の夜に

ダイアン・デュエイン 田村美佐子=訳
駆け出し魔法使いとはじまりの本

創元SF文庫新刊
田中芳樹
銀河英雄伝説外伝 1 星を砕く者

ロバート・チャールズ・ウィルスン 茂木健=訳
ヒューゴー賞受賞作 時間封鎖 上・下


映画案内 センター・オブ・ジ・アース原作「地底旅行
単行本・ミステリーズ 新刊案内
【MYSTERY通信(文庫)】
ボライソー『待ちに待った個展の夜』は、コーンウォール・ミステリ第4弾。念願の個展直前に友人の息子が変死。どうするローズ?警部とのロマンスにも要注目です。ナンシー・ドルー第4弾、キーン『ライラック・ホテルの怪事件』や、アセルスタン修道士第3弾、ドハティー『神の家の災い』も現在刊行準備中。
【MYSTERY通信(単行本)】
10月新刊は強力な3点。本年度鮎川哲也賞受賞作、七河迦南『七つの海を照らす星』はいくつもの謎を鏤めた連作推理。新人らしからぬ確かな筆力が、謎の佇まいを印象的なものにしています。多島斗志之『黒百合』は繊細な技巧が遺憾なく駆使された、工芸品のように美しい傑作。結末の余韻は、うるさ型のミステリファンをも唸らせることでしょう。そして昨年『ヴィズ・ゼロ』でデビューした大型新人・福田和代の『TOKYO BLACKOUT』は、未曾有の大停電に襲われた東京の38時間を描く超弩級のクライシス・ノヴェル!
【創元SFクラブ】
突如漆黒の界面に包まれ、時間の流れが外界の一億分の一になってしまった地球。何者の仕業か? 衝撃的な設定から始まるR・C・ウィルスンの『時間封鎖』(上下)。ヒューゴー賞に輝く至高のハードSFです。そして〈銀河英雄伝説〉シリーズも外伝刊行が始まります。今後も隔月でお届けしますので、ご期待下さい。
【FANTASY通信】今月はデュエインの〈駆け出し魔法使いシリーズ〉第1弾。全米で〈ハリー・ポッター〉を読み終えたファンタジー読者の熱い支持を得ているシリーズです。ブックランドはプルマンの〈サリー・ロックハートの冒険〉第2弾。BBCのドラマが11月にCSミステリチャンネルで放映されます。原作と併せてお楽しみ下さい。