文藝春秋の新刊 2000・9 「湖畔」©大高郁子

穏やかというのか眠たくなりそうな、やわらかな色使いにうっとりとする。まっすぐな鉄路がたおやかな絵画を引き締め、スパイスみたいなシグナルの赤い彩度とともにすてきなコントラストなっている。
紫に染まった帽子の男がひしゃげた顎をふと持ち上げて、きっと対岸の夕焼けを見ているのかな。男の隣りに腰を下ろし、いっしょに大きくあくびをしたいな。
日垣隆偽善系 やつらはヘンだ!」桐野夏生「光源」土屋賢二「汝みずからを笑え」が発売された月ですが、あーら、わたしの手許にチラシは1枚、トレード用にもすこし欲しかったじゃないですか。