文藝春秋の新刊 2000・12 「夜の音」 ©大高郁子

石油ストーブですね。最近珍しい。ストーブでお湯を沸かすなんてもっと珍しい。とはいえ十年一昔のイラストですしね。我が家も父が死んだ昨年から、ガスファンヒーターやら炎のない暖房生活に全面的に移行した。台所もそうしたかったのだけれど曲折があって、姪のところにIHヒーターは贈られました。
暗い部屋に雪明り。ストーブの暖色も青紫に覆われ風景はゆったりと沈殿してゆく。たしかにわたしも冬の夜の音を、何度も聞いている。