文藝春秋の新刊 2007・1 「招き猫」©大高郁子

イノシシの置物じゃなくてひと安心。でもないのかな、あと10年かけて干支を1周させてほしかったような気もする未年うまれです。
いつにも増してすてきな背景色。麦こがしというか落雁色というのか、わたしの好む落ちついた柔らかい色です。
右手左手あげてる猫、願い事の意味が違うとか…まあいいけど。ダルマの目をどちらから入れるかみたいなものでしょ。
喧嘩が強そうだし、頼り甲斐ありそうだし、首も太いし。ふたつともすてきな守り神になりそうだ。昨年1月の“犬の土鈴”もそうだったけどオリジナルですね、写実じゃないのね。でもこんな喧嘩っ早そうな目つき顔つきだと乱暴者や不届き者まで招じ入れてしまいそうだけど、でもこれ、本物の置物ほしいなと思う。
わざと平面的に書かれたような左側の三毛ったら手足がとても窮屈そうでレントゲン撮る前、息止めさせられているように見えます。10年目に突入したリーフレットの大高郁子コレクション。今年も傑作が生み出されますよう、幸運の猫たちにお祈りしようか。