角川文庫５月刊 吾妻ひでお 地を這う虫ひでおの青春日記

地を這う魚 ひでおの青春日記 (角川文庫 あ 9-3)

吾妻ひでおの処女作「人類抹殺計画」って、書き割りや吹き出しとか手塚治虫の模倣かな、ＳＦマガジンの「S.F.Fancy Free」みたいなペンタッチですよね。
ま、７０年以前にＳＦ漫画きちんと書いてる人は手塚以外いないんで模倣になるのは仕方ないけど、でもこの青春記でそのお手本に関して、いっさいの言及がないのが精神分析的な領域というべきでしょうか。はみ出さんばかりの怪物の絵はなかなかのものです、水木しげるみたいな領域に行けると思うんだが、やっぱり頭でっかちだから手塚の時と同じで水木も忌避するんだろうか。