2 2011 新刊案内 東京創元社


表紙:新刊カバー アントニイ・バークリー 
第二の銃声 表紙裏:ミステリーズvol.45

MYSTERY通信(海外)
ジェネリンのデビュー長編『冷血の彼方』は民主化間もないスロヴァキアを舞台に、共産主義政権下で辛酸をなめた過去を持つ女性刑事ヤナの苦闘を鮮烈に描く警察小説。キャボット『サイズ14でもでぶじゃない』は元アイドルの副寮母ヘザーが活躍するコージー・ミステリ3部作の第2弾。サイズが大きくなっているのはご愛嬌、ということで。バークリー『第二の銃声』は、クラシック翻訳ブームの火つけ役となった、いまなお斬新な謎解きミステリの傑作。高名な序文ももちろん収録した、満を持しての文庫化です。
MYSTERY通信(国内)寒さが増してきた2月、暖かい部屋で本を片手にゆっくりしてみては?国内ミステリの新刊は3冊。代議士夫人の影が盗まれたという信じがたい事件に臨んだ表題作をはじめ、5編収録の人気シリーズ第3弾『人形遣いの影盗み』。かの有名な剣豪・柳生十兵衛が男装の女剣士と共に様々な“剣”の謎を解く、期待の時代ミステリ『柳生十兵衛秘剣考』。神楽坂に元芸者の祖母と暮らす、中学生の望の日常と成長をあたたかく描いた『無花果の実のなるころに』。バラエティー豊かな作品たちを、どうぞご堪能ください。
『忘れられた花園』通信
1913年、オーストラリアの港に取り残されていた少女をある夫婦がネルと名付け育てあげた。2005年、ネルの孫カサンドラは、祖母が英国、コーンウォールにコテージを遺してくれたことを知る。そこには忘れられた花園があった。祖母はいったい誰だったのか? 少女が持っていた一冊のお伽噺集は何を語るのか? 崖の上のコテージと封印された花園、茨の迷路のある豪壮なブラックハースト荘、貴族の肖像を描き続けた画家……『秘密の花園』、『嵐が丘』、『レベッカ』……次を探していらしたあなたに贈るデュ・モーリアの後継とも評される著者による極上の物語。

アントニイ・バークリーの「第二の銃声」は名前だけは聞いていた。前世紀96年に国書刊行会から完訳本が出た際には「このミス」で第5位になっちゃったのよね。まあ「ナイン・テイラーズ」も上位に入っていたし曾我佳城が20年後にこのミス1位になったりもするけどさ。
大昔、中学生でアイルズ「殺意」を読み、少し遅れて「毒入りチョコレート」も。シュリンガム、チタウィックって探偵役の名前は今も覚えているし(こちらでも探偵役なんだそうだ)、アクロイド殺しとともにわたしをミステリにより誘った作品でした…が、まあでもいまさらなあと逡巡の揚句に買わずにきました。下でも記してみたがなんだか20年前の作品だってまどろっこしくて読めなくなっちゃってるんです。
下記URLは「本の虫クラブ」に記された「第二の銃声」のレビューです。

http://www.honnomushi.com/review/2007_02/0007.htm