文春文庫2月刊 勝谷誠彦 食の極道 喋るも食うも命がけ

食の極道―喋るも食うも命がけ (文春文庫)

食の極道―喋るも食うも命がけ (文春文庫)

前半が居酒屋礼賛、後半が麺類探究、ラストは「〜麺通団」というセルフうどん店開店顛末。そんな展開になっている。でもって何が極道なのかと読み始めるのだが、それがぜんぜん太鼓持ちみたいな歯の浮くような文章で居酒屋をほめるとか、「DANCYU」連載文章のレベル低いとか、まあタイトルで「恨ミシュラン」というか、喧嘩っ早くて店主とケンカするのかと勘違いしていて、相当疑問だった。
極道の意味がわかったのがようやくラストで、セルフうどん屋のオーナーとなったあとのいろいろでした。「おそるべきさぬきうどん」の著者で共同オーナーの田尾和俊氏とともに、うどん店ルポを依頼され(断らないのも困りものだが)渋谷の某うどん屋から“訴えてやる!”などと罵声を浴びせられたあたりを指すらしい。
週刊誌やテレビではけっこう吠えたり唸ったり攻撃性が売り物みたいだが、だから本書ではそちら関連で読者をあおったりなんぞの芸はみれません。