文藝春秋の新刊 2002・9 「モンゴル土産」 ©大高郁子

モンゴル紀行というと、わたしの世代では司馬遼太郎街道をゆく”をおもう。というより、司馬遼太郎っていう思索・思考が心地よかった。

“蒼ざめた馬”の粘土色とバックの薄墨色とが奥深い立体感をみせてくれ、馬の像の曲線が柔らかく見るものにやさしげな笑みを与えてくれる。馬の下に出来た影、何度か指摘しているけれど、大高ワールドのすてきな隠し味になっていると思う。
8月号の表紙も、モンゴルのゲル。鋭い青がとても素敵で、あーらそうか、一緒においてもよかったのかなあ。