文庫チラシコレクション 2007年1月チラシの紹介 ─光文社文庫─




光文社文庫 1月の新刊

畳に座るチャップリン/th>
有栖川有栖
白い兎が逃げる

歌野晶午
家守

芦辺拓
曇斎先生事件簿

殺しはエレキテル

愛川晶
美少女代理探偵の事件簿

ダイニング・メッセージ
佐野洋
歩け、歩け  文庫オリジナル

ミステリー文学資料館 編
名作で読む推理小説史 ユーモアミステリー傑作選

犯人は秘かに笑う
喜多嶋隆
CFギャング・シリーズ

あのバラードが歌えない

大藪春彦
名のない男

龍一京
偽装捜査

赤江瀑
赤江瀑短編傑作選<幻想編>

花夜叉殺し


上田秀人
勘定吟味役異聞 4

相克の渦
牧秀彦
哀斬の剣

戸部新十郎
寒山

アーサー・コナン・ドイル 日暮雅通
新訳シャーロック・ホームズ全集

四つの書名

内田康夫
藍色回廊殺人事件
日本ミステリー文学大賞新人賞 作品募集
数学者のつづる人生 刊行中
ミステリーフェア 公表発売中
光文社 古典新訳文庫
光文社文庫2月刊 予告
贈る言葉」文庫化記念鼎談小冊子(復刻版)プレゼント
江戸川乱歩全集完結 全巻セット料金 31230円


購入したのは赤江瀑傑作選

花夜叉殺し (光文社文庫)

いやあ、光文社文庫、最近いい仕事連続してますよね。乱歩全集、エッセイとジュブナイルしか購入しなかったけれど、解題や注釋などきちんとしているし初出の作品もあったり、リーズナブルな価格なんだもの、出版社の良心を感じた。出版社で文庫関連のセクションに就いたなら、光文社文庫のような仕事(古典新訳文庫・知恵の森文庫もあることだし)をこなしてみたい。
良心を感じなかったのは集英社文庫で先日記した「百年の恋」。巻末に「この作品は2003年10月朝日文庫として刊行されました」としか、書籍の履歴を記してない。
もちろん、それだけで分かる人にはわかるんだろうけど、わたしのよう書籍流通関係の知識少ない読者にまではその意味が伝わってはこなかった。
そこへゆくと光文社文庫、すごいじゃないですか。赤江瀑短編傑作集という以上、傑作の意味を読者に伝えるべく各作品の詳しい解題(成田守正)が巻末に置かれていて、とても嬉しい(…けれどちょっと書きすぎ?)。高校3年生の時、「8月は魑魅と戯れ」(?)を小説新潮で読み、まあ、一片にファンになった赤江瀑。10年以上ご無沙汰だった著者の初期短編をもういちど読み返したなら、自身の何かあの当時の、濁りひしゃげた自意識なんぞが見えるかもしれない。まあ、それを期待したわけではないが赤江瀑の再評価にほんの1ミリでも加担できればわたしも幸福だ。