文藝春秋「はじめての文学 村上春樹」

はじめての文学 村上春樹

本日購入。ああ、ついでに「yomyom」も手に入れました。
「はじめての文学」というシリーズ。クリスマスプレゼントに最適みたいなアイテムなのか。中高生にゲームを買ってやるより有意義ではあるでしょう。
とはいえわたしとしては、買わなくてもよかった書物なのかなあと購入した今も思ってる。村上文学の魅力は長編だし、その中にも硬軟・長短いろんな要素で選べるわけだから、あえてこういう(自選とはいえ)アンソロジーを提供する意味はあるんだろうかとすこし首をひねったりしましたね。かつて村上氏のエッセーで、文学全集の1冊に選ばれたのだが「…ピンボール」を入れたいという編者の要請にどうしても了解できなかった、それと関係があるのか編集者が自殺したなんて、そういう内容だったような…ありましたよね。当時も自選ならよかったのかとか、読者としてもちょっといいたいことはあるよね。
あとがき「かえるくんのいる場所」によれば、「…作品の細部にはあちこち手を入れた」と記してあり、じゃあ「定本」なのねといいそうになるが、出典は春樹全集よりとなっていて、なかなか難しいところではある−し、実をいうと直した場所なんてわかんないよね。

※…「かえるくん、東京を救う」を読んだのだけれど、たしか、片桐さんが風俗に数回行ったという告白が消えているかな。それはともかく「神の子どもたちはみな踊る」中で“最も人気のある作品”だそうだが本当かしら。面白いしこんな話がウルトラQにあったら嬉しいんだけど、でも“人気がある”コンテストとなると春樹さんファンとしてちょっと票を投じるのに気後れしますよね。

書店では村上龍村上春樹と同じ装幀でならんでおり、となるとやっぱり春樹さんを応援したくなるしね。まあそれはともかく「文藝春秋」の12月新刊で1冊はほしいかなっていう考えはあった。