光文社文庫08年8月刊 

セイジ (光文社文庫)

セイジ (光文社文庫)

ドラマツルギーという言葉を知らないのか、この人。そうではなくて純文学というのは、序破急という形式を重視しないといけないのか。もちろんこれが出世作(キーワードで確認してください)のまだアマチュアだった著者だから時制やクライマックスを無視したなんて…ことはないよな。人が2人死んでこんな小説の書き方だったら選考委員が許してもわたしは許さない。葬儀やごたごたが小説の前半にあったのを読み忘れていたわたしってことはないよな。
片腕切り落とした“神さま”がいようがいまいが、わたしにはどうでもいいことだけれど、小説としてすてきな読ませ方を無視されたという落胆がね。