文藝春秋の新刊 2008・2 「ブリキのライダー」  ©大高郁子

基礎的な知識が不足しているのか、このイラスト、ブリキ玩具の周囲をノリシロのような灰色の出っ張りが覆って描かれているのだけれど、それってこういう玩具の世界で当たり前なの?
わたしの子供時代にもブリキの玩具は普通にあって、でもこういった出っ張りを覚えていない。北原先生などオールドタイマー垂涎の逸品だったりすると、時代の要素が勝るというのか型抜き技術揺籃期のゲシュタルトを保持しているとか。
わたしの覚えている形態はあれです、爪ですね。つまりまあワンプレスで作るみたいな当月のイラストとは違う、寄木細工的マニュファクチャでした。
ロボット、あとチョコレート色の国電、そのふたつが宝物だった学齢期以前のわたし。
ロボットはね、三角ロボットって世間でいわれる、アタマが三角っていうのか─出自は「禁断の惑星」ですね。大昔にNHK土曜の昼に観ました。怪物っていうのが博士の無意識というのか、なんだかそんな説明でわかったようなどうでもいいような。レーザー銃で見えない怪物を撃つと、電気の波が巨大で獰猛な姿が垣間見れるとか、滅びた異性人の都市が無限大の高さ低さ(って分からんか、上下に広大無辺に広がるってのか)だったりとか。