文藝春秋の新刊 2005・2 「ウイーンのマッチ」©大高郁子

フッターにある大高先生リンク先、メモ帳を見ると「…猫日和」の加藤先生と一緒に水槽のアイナメと対峙しつつすてきな酒席のようすなど、記されていました。
火薬色したこのたびのリーフレット、とはいえ、マッチはマッチでしかない。タバコを吸わぬ身となってから10年以上が経過したせいで、喫煙具にかんしてほとんど注意を払わなくなった。
喫煙癖のあった昔はどうだったかな、まあ、喫茶店のマッチ蒐集の手前くらいはいったこともあったかもしれないが、何といっても「敵は幾万…」の世界で、最初から太刀打ちできないと思っていたような気がする。
イラストのようなペーパーマッチが日本国内で普及しだした初期に、わたしは生きたような気がするのだけれど、実態などあまり知っているわけではない。
100円ライターが出現するまで、ほとんどライターを持たずに過ごしたわたしだったわけで、マッチのありがたさ、マッチの失せた深夜の自室での手持ち無沙汰とイライラ感(当時はコンビニがなかった)だとか、昔のわたしを思い出しもするけれど、とはいえ、まったく現在マッチに関する思い入れがないというのも、仕方のないことかな。