文藝春秋の新刊案内 2019 4 そらまめ©大高郁子

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文藝春秋の新刊2019,5

五月ですね、季節ものです「そらまめ」。こうね色っ気が茹でてこう皮がちょっとふやけ実の青が褪せた感じがすてきに表現され「食べごろ…」って感じられるきれいな一葉でした。新刊案内リーフレットでこんなふうにランダムでばらりと放らえた作品ってけっこうあったよう。ちょっとアルバムみてみればレンコンやナスや野菜シリーズも多くあり、またお菓子だのボタンだのってのも散見され、無秩序の美っていうような作者の感性?いやそうでなく、なんだかたわわっていうか豊穣なのかな溢れおちるほどの喜びを伝えたくなるのかしら。たくさんの中からサンプルを貼ります。

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ランダムでいくつか

妙に美味そうなアサリ(2012年5月)や動き出しそうで目の離せぬビー玉たち(1998年7月)、逆にこじんまりと無理やり指でまとめたアーモンドへのこまやかな偏愛みたいなものも感じたり(2009年4月)ランダムな諸々にもそれぞれ作者の美意識が感じられます。ソラマメといえば夏場所…ってか山口瞳のエッセイだかで下町のご婦人が夏場所みてきて茹でソラマメが美味かった話しかしないのが粋だななんてあったような。大型連休中に近郊の田んぼはほぼ田植えが終わり、農家によっては畦道にソラマメの苗を植える。それらが青い花を咲かすのはだからまだまだ先のこと、作物の走りや旬がこれから存分味わえ、とてもいい季節が続きます。

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購入した書籍は、坂本司著「おやつが好き」。近所の書店で島田雅彦「人類歳年長」を発見し損ね、大きな書店に行こうかと一瞬悩んだが花粉症のくしゃみが飛びでて妥協しちゃった。東京創元社関連で引きこもり探偵を一冊読んだきりだが、なんかひきこもりだからかとても横柄な言葉遣いでなぞ解きするのが堪えられず、読者を不快にしちゃいかんでしょとそれ以降のビブリオ知らない作者なんだが、まあこちらはエッセイだしと購入しました、未読です楽しい読書でしたらひとこと記そう…って奥泉光とっても楽しい読書だったのになにも記してないです、花粉症のせいです。